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真宗大谷派名古屋別院での「平和展」に行ってきました

先日18日、以前より知遇を得させて頂いている
在日韓国人の金国雄さんがスタッフの一人として参加されている、
浄土真宗大谷派(東本願寺)名古屋別院の「平和展」を
見学しに名古屋まで行ってきました。

土・日・月の3日間近鉄電車乗り放題の切符を手にして
近鉄電車の急行を乗り継いで名古屋まで。片道3時間以上の旅でした。
あいにくの風雨でしたが、伽藍の中にある平和展会場へ無事着くことができました。

戦時下の軍国主義宣伝の焼き直し版を思わせる書籍、雑誌が
昨今の言論界に目立つ中、当時の日本側の史料をして大日本帝国の同化政策のありようを
語らしめた、まさに事実をして事実を語らしめた展示でした。
朝鮮独自の宗教を「類似宗教」として大日本帝国にとって推奨すべき
「宗教」に併呑しようとまでしております。
それも当時の朝鮮総督府の史料で分かることです。

朝鮮や満州国に建てられた各種の壮大な宗教建築は
そのまま当時の大日本帝国がどれだけ他国、他民族の精神に
無関心、あるいは傲慢な思い上がりを以て接していたかを示しています。
わがキリスト教も国内、半島、大陸での「国策」に進んで協力した
まことにみじめな歴史を有していることを、キリスト者の一人として
言っておかねばなりません。満州国の建国神廟の創設に「尽力」した
武藤富男は日本キリスト教界の名士でありました。

同じ境内では満洲事変以降の戦争全体を取り扱った展示、
北朝鮮による拉致問題を扱った、拉致被害者横田めぐみさんの写真展もあり
さまざまなことを思いました。

最も強く感じたのは、個々人の尊厳、人権はただ一つであり
「日本が植民地支配をしたから」「北朝鮮は拉致をしたから」などといって
「相殺」することは出来ないものだということです。
ましてや「日本は過去・・・」「北朝鮮は今・・・」といって
自国、自民族の非を正当化することはあってはならないことなのです。

そういう論調が我国でも、海を越えた向こう側でも見られるようになりました。
その結果は何ももたらさない憎悪の応酬です。

対話と和解にはおそろしいまでの忍耐と労力を必要としますが
「敵国」への憎悪に身を委ねるのはいともたやすいこと。
寧ろ心地よいことですらあるかもしれません。
しかし、それこそが悪魔的誘惑そのものであることを自覚せねばならないのでしょう。

ナチス・ドイツの空軍大臣ヘルマン・ゲーリングは確かこんなことを言っております。
戦争を煽るには、我々は侵略を受けているといい、平和を訴える者には
臆病者、敵に通じていると言えばよい、このやり方はどの国でもうまくいく、と。

私が折に触れて言及する矢内原忠雄はまさにそのような誹謗中傷を耐え抜きました。
行き帰りの車内で、矢内原の旧約聖書『エレミヤ記』(現行の新共同訳聖書では『エレミヤ書』)講義を
ずっと読みふけっておりました。
矢内原は、預言者エレミヤの生きかたを自分のものとして
あの時代を耐え抜いたのだな、と何度も頷き返したものです。
そしてそれは、すべてのキリスト者に求められている道でもあるのだな、と。

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