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さまざまな困難のある時代に当たって、青年キリスト者としてどう生きていくか―内村鑑三『後世への最大遺物』から―

先日、私が教会の修養会で発表した原稿を掲載致します。
既に35歳、「青年」といえる歳でもないのですが
己を叱咤激励する為にも今思うことを述べておきたいと思います。

今、どの世代にとっても生活にさまざまな困難を覚える時代ですが、
青年と呼ばれる世代には、就職の成否や、或いはこれからも働き続けられるか
どうかへの不安など、多くの障害があることと思います。
ほかならぬ私が、6年前に心身を病んで当時の仕事を
辞めざるを得なくなって以来、再就職・社会への復帰へ向けて
悪戦苦闘を続けておりますが、今に至るまで良い結果が得られていません。
 就職のために、幾つもの会社で面接を受け、その度に労力を費やし、
全てが徒労に終わった時の苦しさ、やるせなさは
青年の方なら多くは経験されていることと思いますが、
自分の場合、一旦社会から「脱落」してしまい、
しかももうじき36歳になるという焦りが強くあります。
普段は明るいように振舞っていても、採用試験に幾度も落ちた時には
将来が見えない不安に襲われ、そして何より
再就職する実力のない己に嫌気がさし、自暴自棄に
なりかけることがしばしばです。そのような私を支えているのが、
家族であり友人、知人であり、そして何より主なる神への信仰です。
 「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」
(マタイ福音書28章20節)
いつもあなたがたと共にいる、この御言(みことば)は常に
私の支えとなっています。そして主に繋がる者とされているとの信頼から、
希望を僅かながら抱き続けています。その希望とは

「われわれが死ぬまでにはこの世の中を少しなりとも
善くして死にたいではありませんか。」
(内村鑑三『後世への最大遺物』岩波文庫)という願いです。
 
私は政治家でも官僚でも実業家でも思想家でもない、
無職の一青年に過ぎません。人によっては身に過ぎた願いと思うかもしれません。
私も、自分の言動でこの世の中が大きく変わるなどとは思っていません。
自分が望むのは、私が生きて働くことで、周囲のごく僅かな人々だけでもいい、
その人々が生きていく一助になりたい、ということです。
「私には何も遺すものはない。事業家にもなれず、
金を溜めることもできず、本を書くこともできず、
ものを教えることもできない。ソウすれば私は無用の人間として、
平凡の人間として消えてしまわなければならぬか。」
(『後世への最大遺物』)という悩みは尽きることがありません。
しかし内村は語ります。
「人間が後世に遺すことのできる、
ソウしてこれは誰にも遺すことのできるところの遺物で、
利益ばかりあって害のない遺物がある。
それは何であるかならば勇ましい高尚なる生涯であると思います。
・・・高尚なる勇ましい生涯とは何であるかというと・・・
この世の中はこれはけっして悪魔が支配する世の中にあらずして、
神が支配する世の中であるということを信ずることである。
失望の世の中にあらずして、希望の世の中であることを信ずることである。
この世の中は悲嘆の世の中でなくして、歓喜の世の中であるという考えを
われわれの生涯に実行して、その生涯を世の中への贈物として
この世を去るということであります。
・・・たといわれわれがイクラやりそこなってもイクラ不運にあっても、
そのときに力を回復して、われわれの事業を捨ててはならぬ」と。
「われわれの信じた主義を真面目に実行するところの
精神がありませぬあいだは、神はわれわれにとって異邦人であります。
それゆえにわれわれは神がわれわれに知らしたことを
そのまま実行いたさなければなりません。こういたさねばならぬと
思うたことはわれわれはことごとく実行しなければならない。
・・・これを称して真面目なる信徒と申すのです。
われわれに後世に遺すものは何もなくとも、
われわれに後世の人にこれぞというて覚えられるべきものはなにもなくとも、
アノ人はこの世の中に活きているあいだは真面目なる生涯を送った人であると
いわれるだけのことを後世の人に遺したいと思います。」
「こんな世の中、どうせ何をやっても」「どうせ何を言っても」と
「どうせ」を冠して真面目なる生涯を送ることを諦める誘惑は、
ほかならぬ私に常に付きまとっています。
しかし、主に祈り、依り頼むことでその「どうせ」を退けて
真面目なる生涯を送りたいとの願いも同時にあるのです。
主なる神の御恵みが、この修養会に集った人々、
集い得なかった人々にいつまでもありますように祈ります。
主イエス・キリストの御名によって。アーメン。
                              (了)

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